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米国追従の日本

01 無所属の江田憲司衆議院議員がテレビ番組(9月1日テレビ朝日放送「朝まで生テレビ」)で「米海軍中央司令部&第五艦隊」のオフィシャルウェブサイト(「United States Naval Forces Central Command and 5th Fleet」)の「イラクの自由作戦」(今はアクセス不能)というところの記事において「日本政府は、不朽の自由作戦の開始以来、86,629,675ガロン以上の燃料(7,600万ドル以上相当)を貢献した」と書かれていたことを公表した。

米軍の軍事行動にはそれぞれ固有作戦名がつけられていて、対アフガニスタンの軍事行動が「不朽の自由作戦」であり、対イラクの軍事行動が「イラクの自由作戦」である。
米海軍中央司令部のオフィシャルウェブサイトの「イラクの自由作戦」の項目において、日本の海上自衛隊の海上給油活動に言及したということで、これまで、インド洋の給油が、実はイラク戦争に展開する艦船に「間接給油」されているのではないかとの疑惑が深まった。

イラク攻撃に向かう米艦艇への燃料補給が行われているとすれば、戦争への事実上の参加につながり、 海外での武力行使を禁じた憲法違反ではないかと批判の対象となる。

9月2日のテレビ朝日のサンデープロジェクトに出演した石原伸晃政調会長はこの事実を把握しておらず、司会者から意見を求められて、「米軍は軍事ミッションとして行動しているので、インド洋からアフガンの作戦に向かったり、イラクの作戦に向かったりするのは、仕方が無い」というような説明に終始していた。(同時に出演していた防衛問題に詳しいはずの額賀財務大臣も、意見を聞かれて何を言っているのかわからなかった。)

たしかに、海上給油を受ける米海軍の艦船がアフガンの作戦に従事しているのか、イラクの作戦に従事しているのか、あるいは重複しているのか、特定は難しいであろうし、また分かったとしても、それによって給油を拒否することも出来ないであろう。

問題は米軍ではなく、日本の法律にある。現在日本の自衛隊の艦艇がアフガン攻撃の多国籍軍である米英など10カ国の艦船に対し無償の燃料補給をする行動は「テロ特措法」(2001年9月11日アメリカ同時多発テロに対応して行われる特別措置法)に基づいており、イラクに関しては「イラク特措法」(イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法)という別の法律がある。

「イラク特措法」は非戦闘地域において人道復興支援活動・安全確保支援活動を行うことを目的としていおり、サマワという地方都市で道路の整備や飲料水の供給を行った。また現在は、航空自衛隊が空輸活動を行っているが、インド洋上での海上自衛隊の海上給油活動は含まれていない。

結論を言えば、イラクへの軍事行動に参加する多国籍軍の艦艇へ給油するのであれば、テロ特措法もイラク特措法も内容を改正しなければならない。しかし、そもそも時限立法である「特別措置法」の改正ということはおかしいのであって、新しい法律を作るというのが正しい考え方であろう。

現在のところ、民主党はテロ特措法の延長に反対していて、それに対して自民党は「国際社会への責任を果たさなくて良いのか」と批判しているが、問題の本質を正しく国民に知らせていない。そもそも、対米追従の小泉内閣によって施行された、対米追従の法律について、引き続き対米追従で延長すれば良いのか、(海上給油活動を続けるにせよ、止めるにせよ)日本独自の原則を持つのか、という議論なのである。

自民党代議士のレベルの低さは辟易させられるが、国民の側も事の本質を理解して国会議論を注目したい。

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